今もダンスに熱を持ち続けているダンサーが、なぜダンスを始めて、なぜ今も続けているのか。そんなシンプルかつ奥の深い質問をぶつけるべく、生粋の社会人ハウスダンサー、髙嶋佑樹(ダンサーネーム:U-KI)にダンスにかける想いと、ステージ上では見ることができない私生活の部分についてお聞きします。
取材日:2022年5月15日
ハウスダンスとの出会い
Ume:前に飲み会の時に聞いたことあると思うんだけどさ、佑樹って大学からダンス始めたんだよね?

髙嶋 佑樹(たかしま・ゆうき) ダンサーネーム:U-KI 1989年、福井県にて呉服屋の次男として生まれる。水回りのことならなんでもの某企業で働きつつダンスを踊り続ける、社会人ダンサー。大学時代から始めたハウスダンスに魅了され、大柄な体格からは想像がつかない繊細なステップと、音に溶け込むような深みのある表現が特徴的なダンスを踊る。
U-KI:小学、中学は野球、高校では弓道やってたんですよ。大学に入って野球サークルに半年くらい所属してたんですけど、試合するだけのサークルだったのであまり馴染めなかったです。もっと毎日活動できる、とにかく活動量が多いものがよかったんですよ。それで、高校の時テレビの少年チャンプル見てたし、高校の友達がブレイクダンスをしていたこともあって、ダンスやってみたいなーってなったんです。
Ume:なるほど、活動量ね、佑樹らしい(笑)最初っからハウスじゃなかったんだよね?確かロックだったよね?(U-KI氏はかなり味のあるロックダンスを踊る)
U-KI:ロックダンスのショーケースのチームが確定してて入れなかったんですよ。それでハウスの方へ行ったんです。ダンサーっぽくてかっこいい先輩がたくさんいたので、ハウスダンスをすることにしました。
その先輩の中に、トライブ(※新宿を拠点とする社会人ダンスサークル)でもお世話になってる、みきさんもいました。
ハウスって運動神経でとりあえず動きはできるってところもあるじゃないっすか、1年生でハウス人口も少なかったので、褒められて調子乗ってました。実際、初めた頃は、ハウスダンスのかっこよさも、音楽の良さも全然わかってなかったですよ(笑)
2年生の頃、先輩の誘いをきっかけに、外部のレッスンに行くようになりました。そのレッスンの先生がPIROさんっていうんですけど、PIROさんが所属するチームのショーケースを見て、衝撃うけました。今見てもすごいって思いますし、ハウスで一番いいショーケースって聞かれたらこれって言いますね。
うあぁ、ハウスかっけぇ!ってなりました。
そこからハウスにはまっていきました。
ダンサー『U-KI』の構成要素
Ume:そっからダンサーU-KIはどうなってったの?
U-KI:レッスンは1年半くらいで卒業しました。レッスン卒業した後はクラブに行くようになりました。上手くなりたきゃクラブ行け、みたいなノリがありましたしね。滋賀のムーブ、大阪や京都のクラブも行きましたね、チャリで行けるところにあったので。みきさんもめっちゃ誘ってくれました。
音の乗り方、揺れ方を知りました、自分に酔ってましたねー。スピーカーにはりついてましたよ。あと、DJさんからたくさん曲教えてもらった、それが楽しかった。
クラブでは音楽の楽しみ方を知りましたし、ダンスの上達という点では
『練習では手に入らない、一万時間の練習でも届かないもの』
があると思います。
『音楽の楽しみ方』
を知ることができる場所でもあります。
大学時代はバトルやコンテストに結構出ましたよ。大学2年生の後半から結成した「MARVEL」というチームで、BUZZ STYLE 大阪予選で3位(大学のサークルでは初)になって本戦出場に出ました。まぁ、本線では橋にも棒にもかかりませんでしたけど。


Ume:音楽あってのダンスだよねー。ところで、今までどんなダンサーを見てきた?
U-KI:もちろんPIROさん、あとSo DeepのOHISHIさんはよく見てましたね。もちろんtakkyさんも。海外だとEJOE(イージョー)、よく日本にきてたんすよ、遊んだこともありますよ。あとALMA、ROOTSっすね。ROOTSは日本にハウスダンスを持ってきた人たちなんですけど、今になってようやく凄さがわかってきました。

Ume:普段あまり聞かないことなんだけど、ダンスで苦労したとか難しかったこととか、U-KIが直面した課題みたいなことってある?
U-KI:ん、ありますよー。ハウスダンスでいうと、動き自体はできるんですよ。ぽさ、とかはそれなりに。でもそこから『雰囲気を出すこと』これが難しいですね。自分は手足が長いのでそこも大変でした、シルエット、とにかくシルエット。
Ume:動きの中でのシルエットね?
U-KI:そうそう。そこはもう鏡見てめっちゃ練習。ロックダンスとかと違って、ハウスダンスは動きの中でシルエットが流れていくから、動きの中でのシルエットがよくないと印象に残らない「ぬめ〜」っとしたダンスになる。
シルエットの追求は今も続いてます。自分の動画とか見てイメージとかけ離れている時は「ウエッ」ってなってましたね。ほんと、気持ち悪いんです。でも最近は昔よりも見れるようになってきたと思います。


[Column:Turning Point] U-KI:2年目の後半に、そこそこいけてるって思い始めた頃、ゼミの先生にショーケース見てもらったんですよ。 そしたら、 「お前も先輩みたいに踊れないとな」 って。 そこからですね、動画とかめっちゃ見てシルエットにこだわって、ダンスやってない人が見てもかっこいいと思われるように踊らなあかんって、思うようになったのは。
今、そしてこれから
Ume:印象に残ってるショーケースとか、バトルとか、のことも聞きたいな。
U-KI:こないだのHouse Partyの『takky』ナンバーですね。今までにない成長があったと思います。自然に練習の成果が出せた、というか練習やセッションの時も感じてたんすけど、しゃかりきに踊る→落ち着いて踊る、あれです!音に振り回されないで踊れるようになってきました。これは梅さん(Ume)とやってるチーム(白虎神撃隊)の影響が大きいと思います。
もちろん音は聞かなきゃいけないけど、音をざっくり聞いてニュアンスで伝えることも大切だなって。今は細かく音をとることより、自分のやりたいダンスをやり切ることを大事にしてます。

Ume:今でもさ、深夜練したり、takkyさんのナンバーでたりしてるけど、その原動力ってどんなところにあるの?
U-KI:若い世代、広い世代とのコミュニケーションがあることは大きいかな。新しい音楽との出会いあるしね、途中でやめられないんです。やる時はちゃんとやりたいし、止まったら終わりだと思ってるんで。もちろん楽しさあってのですよ。あと、勝手なプライドもありますね、昔から知っている人から「まだやってんだ」、って言われると嬉しいし。
でもやっぱり上達しているって感覚と周りから認めてもらうことで楽しくなりますね。
今、ダンスが面白いし、楽しいです。

[Column:Life style] Ume:結局ダンスのことばっかり話してしまってるんだけど、このページはダンスだけにしたくないから、それ以外のことも聞きます!ダンスしてない時どんな生活してるの? U-KI:お笑いが好きですねー。ラジオだと、アルコ&ピースDCガレージ、ハライチのターン、オードリーのオールナイトニッポン、あと、有吉。テレビの方なら、千鳥、かまいたち、金属バット。 Ume:練習の合間に出てくるもんね。月並みな質問だけど、好きな食べ物は? U-KI:トマト。火が通ったやつね。あとは、青魚、米、ラーメンは外せないね。 Ume:確か、琥珀だったっけ。一回行ってみたいんだよねー。じゃさ、ユーキも30代でしょ?なんか体にきつかってることとかある? U-KI:野菜を食べるようにしてるよ。あとは、ちゃんと寝る。体のケアも最近始めた。できるだけ長く続けたいからね。 Ume:ダンス以外のはまってることは? U-KI:ゴルフだねー。ダンスの友達と一緒にいったりしてます。


編集後記: 取材する方も初めて、される方も初めて。 しかし、ことダンスのこととなれば話すネタは限りなく、また深掘りすれば底知れない。普段の練習の時には話すことがないダンサーU-KIの芯の部分を知る機会となってとてもよかった。 取材では動画もたくさん撮っており、その材料でかっちょよい動画を作ることも約束している。本格的な動画編集をするのも初めてだが、U-KIのダンスに負けないカッコよいやつを作ろうと思う。 最後になりますが、急な依頼に応じ、写真撮影とサポートで同行してくれたキャンカメ氏、ありがとう。


U-KI氏おすすめラーメン屋:宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 東京本店 - 雑色 | ラーメンデータベース東京都大田区にある『宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀(しんじこしじみちゅうかそば こはく)東京本店』の店舗情報・レビュー・クチコミ。 美味しいラーメンを探すなら、日本最大級のラーメン専門クチコミサイト「ラーメンデータベース」で検索。ランキングでい...
U-KIのハウスダンスワークショップ(未定) 普段レッスンをしていないU-KI氏ですが、要望があればいつでもやってくれるそうです。 みんなで声を上げてワークショップやってもらうのも良いですよね。 要望があれば、Umeまでご連絡ください。
コメント